熊野本宮語り部の会では、熊野を訪れる方々に、文化や史跡はもちろんのこと、熊野古道沿いにある王子社やお地蔵様、各地の伝承などを紹介しながら古道を案内しています。
語り部の方々は背中に大きく「森羅万象」と入ったユニフォームを着用しているのですが、その書を柏木白光が揮毫させていただきました。熊野本宮語り部の会の松本純一会長からメッセージをいただきました。
「熊野三山を目指すように伸びる幾筋もの参詣道が 2004年7月 「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録されました。
自然と歴史が織りなす神聖な巡礼路 「熊野古道」は、古より信仰の対象とされ、 平安・鎌倉時代には後白河法皇や後鳥羽上皇など多くの上皇や女院、貴族が熊野三山を目指し、その後武士から庶民へと熊野詣は盛んになりました。 その様子は「蟻の熊野の詣で」と例えられるほどでした。
私達、 熊野本宮語り部の会では、歴史ある神社仏閣が今なお点在する参詣道 「熊野古道」にお越しの方々をご案内する語り部として活動を行っています。
語り部の会では、世界遺産登録20周年を記念して、新たなユニフォームを作成、背には神仏習合の聖地である熊野を象徴する「森羅万象」の文字を大きくプリントしました。
揮毫は、長年にわたり熊野三山を中心とした熊野の地で制作活動中の書家柏木白光さんに依頼、私達の活動に似合いの素晴らしい書体でしたためていただきました。
熊野古道にお越しの観光客の皆さんからも好評の森羅万象のユニフォームを着用した語り部が、今日も熊野古道で活動しています。
熊野本宮語り部の会 梅崎奈美江さんからもコメントをいただきました。
「白光先生が揮毫してくれた 「森羅万象」 を背負って熊野古道を案内しています。
森羅万象ポロシャツを着て皆地笠を被っているとたくさん声を掛けられます。道はもちろん、熊野の神様のこと、花の名前、時には悩みを打ち明けられたり。 きっと「ただものではない」感じがするのでしょう。
昔から男女を問わず身分を問わずすべての人を受け入れてきた本宮の神様。森羅万象すべてを包みこむ熊野に感謝。 祈りを大切に思うこの地に暮らして伝統を受け継ぎ熊野古道を支えていけたらと思います」
[熊野本宮語り部の会]の詳細については
熊野本宮観光協会「語り部と歩く熊野古道」のページ
にてご確認いただけます。
柏木白光は、明治天皇と昭憲皇太后の御歌、合わせて10首を揮毫し、2024年6月15日に明治神宮へ奉納させていただきました。奉納された和歌は、それぞれ現代人が読めるひらがなで揮毫されています。
明治天皇御製
大空にそびえて見ゆるたかねにも 登ればのぼる道はありけり
あさみどり澄みわたりたる大空の ひろきをおのが心ともがな
さしのぼる朝日のごとくさはやかに もたまほしきは心なりけり
あらし吹く世にも動くなひとごころ いはほに根ざす松のごとくに
器にはしたがひながらいはがねもとほすは水のちからなりけり
昭憲皇太后御歌
みがかずば玉の光はいでざらむ人のこころもかくこそあるらし
朝ごとにむかふ鏡のくもりなくあらまほしきは心なりけり
人はただすなほならなむ呉竹の世にたちこえむふしはなくとも
茂りたるうばらからたち払ひてもふむべき道はゆくべかりけり
人しれず思ふこころのよしあしも照し分くらむ天地のかみ
明治神宮のおみくじは、明治天皇の御製(和歌)と昭憲皇太后の御歌が記されたもので、折々の生きる指針として親しまれています。
2023(令和5)年12月2日に、この御製の書写会が明治神宮で実施されました。
書写会の参加者は、柏木白光が書いた作品(5首)のお手本から一首を選び、思いを込めて書写をされました。
参加者は書いた作品とともに神前で参拝をされたとのことです。
このたび、国指定重要文化財「賓日館」(三重県伊勢市)の正門に新たな看板が設置されることとなり、柏木白光が書の揮毫を、柏木祥道が刻字をさせていただきました。
賓日館は明治20年、伊勢神宮を参拝する賓客の休憩・宿泊施設として建立され、歴代の諸皇族、各界要人が宿泊されてきた由緒ある建物です。柏木白光は2019年と2023年に展覧会を開催させていただきました。
2023年10月5日には、柏木白光から賓日館を運営するNPO法人二見浦・賓日館の会会長の奥野雅則に看板の引き渡しが行われました。奥野会長と柏木白光により、新たな看板が正門に無事、設置されました。
NPO法人二見浦・賓日館の会 奥野雅則会長のコメント(抜粋)
「賓日館の玄関は北側にあり、冬場は海風が直接、玄関に吹き付けます。玄関の看板も劣化が進んでいたので、無理を承知で白光先生に新しい看板製作をお願いしたところ快諾していただけました。なお、嬉しいことに、ご主人の祥道が刻字をお願いしていただけるとのお話も頂戴しました。
祥道先生と白光先生の合作で素晴らしい看板が完成。これにより重要文化財としての賓日館の格も一段とグレードアップされたと感無量です。(2026年に始まる)耐震工事までの2年半は当然のこと、7年間の工事期間を経て、再々開館される時にもまた、建物の重厚さ、壮麗さに負けない新賓日館の『顔』になってくれるものと期待しています」
賓日館公式ホームページ https://hinjitsukan.com
「賓日館に素晴らしい看板が!!」 https://hinjitsukan.com/2023/10/09/11月のイベント情報-6/
今秋、柏木白光は伊勢神宮の内宮入口の右横に建つ伊勢修養団道場の看板を揮毫させていただきました。
公益財団法人 修養団は内閣府所管の社会教育施設です。修養団の創立者であり、主幹を務められた蓮沼門三先生は明治15(1882)年に生誕。天皇の御教育に携わり社会教育活動の基礎を築きました。創立116年間にわたり人間教育道場として活動を続け、日本を代表する経済人である渋沢栄一や松下幸之助が顧問を務められました。
揮毫を終えて、公益財団法人修養団 常務理事 伊勢青少年研修センター所長 武田数宏様よりお言葉をいただきました。
「公益財団法人修養団の看板が、柏木白光先生の書で、よみがえりました。神宮の杜の中に、清らかな“光と風”を感じる場が生まれました」
宮崎県の北部に位置する「高千穂神社」は高千穂皇神と十社大明神を御祭神とし、縁結び・交通安全・厄除けの神として広く信仰を集めています。
柏木白光はこのほど、高千穂神社の本殿や宝物、秩父杉や夫婦杉を説明する案内板を揮毫させていただきました。案内板の写真ともに後藤俊彦宮司様から頂戴した御礼をご紹介いたします。
御礼
高千穂神社は皇祖神をおまつりして御創建以来、2000年近くの歴史があります。
境内には800年を超える秩父杉がそびえ、鎌倉幕府寄贈の鉄製の狛犬をはじめ御本殿や平安時代の御神像は国の重要文化財に指定されています。
この度、それらの説明のための案内板を柏木白光先生にお願いしたところ、有名な木曽檜を用いて、実に端正にして重厚な書体で完成し、神社の歴史と御祭神にふさわしく、神社関係者はもちろん参拝客を感動させております。
ここに、あらためて白光先生に感謝を申しあげ、書家としてのお人柄に敬意を表すしだいです。
宮司(後藤俊彦)
高千穂神社といえば、夜通し三十三番の神楽を奉納する「高千穂の夜神楽」が有名です。また、周辺には日本書紀や古事記など神話の舞台になった場所も数多くあります。ぜひ一度、お出かけください。