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「天と地」レポート 災害防止研究所 吉田明生代表理事 講話

イベント報告 2023年05月12日

2023年5月5日、展覧会「天と地 熊野をめぐる書巡礼」が開催中の賓日館の大広間で、災害防止研究所の吉田明生代表理事に講話「『天と地』〜道の向こうにみえるもの〜」をしていただきました。講話では、公益財団法人修養団 常務理事 伊勢青少年研修センター所長の武田数宏様にも登壇していただきました。

【来場者の感想】

●私は、学生時代建設工学科で耐震工学や耐震建築を学んでおりました。大学を卒業してゼネコンで耐震建築に携わり、津浪の疑似体験にも参加させていただきました。

伊勢に帰ってからは阪神淡路大震災の被災地にも行かせていただきました。高速道路がものの見事に横倒しになり、旧耐震法で建てられた建物はほぼ倒壊。人間の無力さを痛感しました。

その他、台風や水害の現場等々、修養団にお世話になってからも、東日本大震災の被災地に11回程行かせていただきました。感じたことは、立派な堤防や立派な建物をどれだけ整備しても人の命は防げない。防災よりも自然と共存しながら減災教育を徹底して行っていくほうが効果的なのではないかと思います。

「釜石の軌跡」。あれがまさしく和の精神。まさしく日本人が3000年の長きに亘って培われて来た「和の精神」を減災教育に取り入れ行うべきだと思わせていただきました。

今回の講演を聞かせていただき、益々、吉田先生の活動が重要になってくると思います。私も微力ではございますがご協力させていただきたいと思います。(三重県伊勢市 斉田聖生さん)

●陸上自衛隊での経験、白光先生との関わりを通じ、「天」は、「地」を一生懸命に歩く人だけに見えるものだ、というお話。

特に「あなたの仕事は何ですか」と、仕事の意義を問い詰めると、本質は人のお役に立つことにあると気付きを与えることで、部下に高いモチベーションを持たせることができたというエピソードが印象的でした。

今の時代、悪意なく、本質とつながらない仕事で時間を潰している人、それを指示している人が多くいます。そのことに気づかせ、軌道修正させる力を持つ人が求められていると実感しています。

また、白光先生が、冷戦崩壊後、まだ新しい平和の形を模索していた時代1996年に、地域や宗教を超えて、アート(書)で世界をつなぐイベントをロサンゼルスで開催されたことに感嘆しました。

賓日館の各部屋に展示されている、白光先生の作品からは、パワーと同時に親しみを感じる不思議な感覚を持ちました。

この世界には色々な所に光があると思える、ポジティブなマインドになることができました。(東京都 濱本亮さん)

●参加させていただき、心に残る印象は ご縁を大切に繋いでいらっしゃる、温かい方。

自衛隊のご出身とのこと、向き合ってきた命、国を護るスタンスが一般的な私達より深いものがグッとある力強さ、信頼、安定感は、白光先生とのご縁での、お働きが凄く、また、中山靖雄先生からの学びと、本当に深くとても素敵に繋いでいらっしゃることを感動しております。

書を海外に繋げ、心の神を表現と言葉に置き換えての説明。白光先生のエネルギーの書を海外に繋いでいくお話しは、はかりごとのように感じました。

出逢うべくして出逢い、人は動かされ繋いでいるその流れのさまを吉田さんの温かい言葉で伝えていただき、私までもが、中山靖雄先生からの言葉でなくとも、学ばせていただきました。

書を通し吉田さんの捉え方での表現が戦争という現実的ではない世代に生きている私に、過去、現在、未来への在り方も学ばせていただきました。とても貴重な時間となりました。(高知県安芸市 津野三和子さん)

※中山靖雄先生(1940年〜2015):公益財団法人修養団の理事、伊勢青少年研修センター所長、常務理事を歴任、伊勢道場長などを務めた。2000年「文部省平成12年度社会教育功労賞」を受賞。