「天と地」レポート 熊野筆一休園 久保田哲暁会長 講話
2023年4月23日、展覧会「天と地 熊野をめぐる書巡礼」が開催中の賓日館の大広間で、熊野筆一休園の久保田哲暁会長に講話「筆のこといろいろ」をしていただきました。
【来場者の感想】
●随分前に筆を作る様子をテレビで見て、どの職人仕事でもそうなのだろうが、綿密な熟練の技で根気良く仕上げていくのを見た事が強く残っているくらいで、筆のことを何も知らないので教わる前に概論を聴けて良かったと思います。「筆愛」を感じるお話ぶりが素敵でした。
筆の値段当てクイズで、見当も付かないので友人のゆかちゃんが「8千円くらいするのもあるよ」と言っていたのでキリ良く2万と1万に。当たってびっくりしました。無知だから無欲だったからでしょうか。
段位以上の方が使用する筆という事はそこまでやれ、という天の声かな?でも、段になる前に書いて見たくなって使ってしまいそう。などなど思って最後は書を始めようとした志を多としてご褒美いただいたってことに致しました。(三重県多気町 花井歌珠美さん)
●作品を見ながら熱く感じさせていただきました。(動と静)私は今仮名をやっていますが、作品の流れるような線とリズムにドキドキしました。
賓日館も初めてでした。建物の時代と造りに温かさを感じました。
一休園筆のお話も、とても楽しく勉強になりました。
改めて作品をしっかり自分の目で見る事の大切さを感じました。ありがとう御座います(東京都 相田眞由美さん)
●賓日館の展覧会に行って来ました。
宇宙創造のサムシンググレイト、この星を造る地水火風の力、その力を神仏と捉え、深い畏敬の念を胸に湛え、全身全霊をその筆先に込め、時に剣の如く、時に和毛の如く、現地に赴き、その場の気に自らを同化させ、己の血を筆先から滴らせて揮毫した祈書と呼べる作品の数々。
私は、この師の作品に初めて触れた時、熱いものが腹から湧き上がるものを感じた時の想いを、再びこの賓日館の展覧会で思い出しました。
「幸」の字の脇に書かれた「皆に幸あれ」の言葉に万物に寄せる深い慈しみと、平和を願う愛の心を感じた「天と地」展覧会でした。((株)ナファ生活研究所、(一社)空飛ぶ竹ガーゼ社 代表 相田雅彦さん)