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熊野川の御旅所で「神船」を揮毫

メディア掲載 2014年11月04日

10月15日、熊野速玉大社例大祭の神場渡御式、御旅所神事が行われた後、書「神船」を制作し、16日に同大社へ奉納させていただきました。その様子が10月21日付の「熊野新聞」に掲載されました。

 

 

熊野川の御旅所で書

書道家・柏木白光さんが「神船」

大分県出身の書道家、柏木白光(びゃっこう)さんが15日、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)で、熊野速玉大社例大祭の神場渡御式、御旅所神事が行われた後、書「神船」を制作し、16日に同大社へ奉納した。

柏木さんは初代(祖父・辛島寅次郎)、二代目(父・宇都宮廣)の跡を継ぎ、5歳から書の道へ。1988年の毎日女流展でグランプリを受賞するなど多くの書道展に入賞。92年、成田空港のロビーに「般若心経」7メートルの大作を制作。音楽家とのジョイントで書を揮毫(きごう)するなど海外公演も多い。伊勢神宮、明治神宮、靖国神社などに作品を奉納。イラク派遣の自衛隊の看板「サマーワ宿営地」を書き話題となった。

柏木さんは2009年から5年をかけて先人が聖なる世界への思いをはせた道を歩いた。今回の書は、各所にまつわる故事を調べ、先人が築き上げた思想、信仰、歴史、文化的伝統を学び、この地を訪れた数多くの人々が抱いた、永遠なるもの、聖なるものに対する憧れ、平和への祈りを表現したという。来年5月には、伊勢市と田辺市本宮町で、作品展を開く予定になっている。

柏木さんは「この地で書を製作できたことは感動的で、納得のいく作品が書けた」と話し、最後に見守った祭りの奉仕者たちと記念撮影を行った。(森本晃介)【熊野新聞 2014年(平成26年)10月21日(金曜日)】