プロフィール

柏木白光写真

柏木白光 Byakko Kashiwagi

伝統的な書の美しさと、色彩感覚や絵画的要素を融合した「墨アート」を展開。さまざまな一流アーティストや最新のテクノロジーとも共演し、日本の歴史や伝統、精神世界の素晴らしさを世界中に発信することに挑戦している。

略歴

大分県生まれ。書家であった初代・辛島寅次郎、2代・宇都宮廣の跡を継ぎ、5歳から書の道へ。毎日女流展(1988年グランプリ受賞)など多くの書道展に入賞。以後毎日女流展審査員など歴任。1992年、成田空港のロビーに「般若心経」7メートルの大作を制作。

音楽家とのジョイントで書を揮毫するという海外公演も多く、ハワイ、ロスアンジェルス、イスラエル、モンゴル、ネパールなど世界各地で公演。フランスのオペラ座にも出演した。国内では、郵政公社、青年会議所などのイベント出演や、シンセサイザー奏者・喜多郎、笛奏者・籐舎名生らミュージシャンとのコラボレーションも多い。

また一方、伊勢神宮、明治神宮、靖国神社などに作品が奉納されたほか、イラク自衛隊の看板「サマーワ宿営地」を書き話題となった。1998年、創作活動から得た書のエッセンスを伝えるために「心の癒し研究所」(群馬県高山村)を設立した。

2006年、2009年と東京銀座で個展を開催し、土地の風や匂いを感じた時にほとばしる言葉に確かな技術が結晶し、独自の「墨アート」の世界を表現した。

2011年、沖縄護国神社の記念碑の美智子皇后陛下御歌を揮毫。また、東日本大震災復興のプロジェクトも積極的に行い、2012年にはニュージーランド、クライストチャーチの震災と東日本大震災の復興の橋渡しも行った。

2009年からは熊野古道をテーマにした作品制作を開始。2014年1月にはその集大成となる展覧会「天と地 ~熊野へ捧げる書巡礼~」を開催した。現在も、野山へ旅して大地のメッセージを受け、詩や墨絵を描いた書作品を創作し、新しい世界観を表現し続けている。

作品づくりの想い

私は書家であった祖父、父より三代目として幼い時より書の技法を学びました。「守・破・離」の修行の教えを奥義として、書家としての基礎の「守」、自分自身の作品の創作は「破・離」へと、色彩感覚や絵画的な要素を取り込み、より親しみやすく斬新な表現を追求して参りました。

文字は、太古から伝わる呪的な儀式や神の啓示を伝える手段として登場し、自然や人間の姿をデフォルメしたシンプルな形に造形され、思想を表現し、記録する手段として発達しました。

今、太古から積み重ねられた人々の想いに、現代を生きる者の想いを重ね、立体的で圧倒的な臨場感をもった作品を残したいと願って制作しています。

また、私たちの日常生活の中に美しい生きた文字を甦らせたいという願いをもって、紫鳳書道会を主宰し、東京・靖国神社、伊勢市、京都市、そして故郷・大分県中津市で書道教室を開いております。

  • 大分県に生まれる
1988
  • 毎日女流展(グランプリ受賞)
1989
  • 毎日女流展審査員に就任
  • ドキュメント”今を生きる女”(NHK)出演により大分県知事 平松守彦氏より「紅花一輪」のキャッチフレーズをいただく。
1992
  • 誉酒造壁面(50m)創作 <群馬県>
  • 成田空港ロビーに「般若心経」(7m)展示
1993
  • サンスクリット文字研究のためネパールへ
1994
  • サンスクリット文字研究のためインドへ
  • モンゴル文字研究のためモンゴルへ
  • ネパール展(文化交流基金 ネパール日本大使館 Nepal-Japan Students & Trainees Clubによる後援)
1995
  • フランス・オペラ座公演
1996
  • イスラエル・ハイファ公演(ティコティン日本美術館)
  • アメリカ・ロサンゼルス公演 「書と宗教の共演」
    共演:ローマンカソリック、イスラム教、ユダヤ教
       佛教(浄土宗、曹洞宗、浄土真宗東本願寺、浄土真宗西本願寺、真言宗、日蓮宗、ロングビーチ仏教会)
       神道(雅楽)・裏千家今日庵ロサンゼルス支部(呈茶)
    協力:日本財団、佐川急便、月桂冠
1997
  • アメリカ・パールハーバー、アリゾナメモリアル公演
  • 富士山 5合目にて「喜多郎」のシンセサイザー、「山内強嗣」の和太鼓共演
  • 日米市長会議合同日米商工会議所会頭会議 「翔夢」制作(10m×4m)
1998
  • 「長野オリンピック協力団」看板揮毫
  • 伊勢神宮 内宮・外宮・月讀宮 アート「神」奉納
  • 橿原神宮 アート「元」奉納
  • 心の癒し研究所 設立(群馬県高山村ロックハート城)
1999
  • 明治神宮 アート「天」奉納
  • 国連・UNDOF事業 JAPACON DAYイベント <イスラエル・ゴラン高原>
2000
  • 靖国神社 アート「聖翔」奉納
2001
  • 個展/山シリーズ「Part I」 <銀座>
  • 個展/「積土成山、そして翔夢」 <長島美術館及び国分シビックセンター 鹿児島県>
2002
  • 個展/「空の世界 〜墨MANDALA〜」 <浅草Gallery èf>
  • 個展/山シリーズ「聞こえますか」 <群馬県立土屋文明文学館>
2003
  • 個展/山シリーズ「天から降りた滴」 <静岡県沼津市>
  • 個展/空シリーズ「墨・MANDALA」弘法大師入唐1200年記念 <鹿児島県・峰浄寺>
2004
  • 自衛隊「イラク復興支援」「サマーワ宿営地」看板揮毫
  • 個展/「デザイン・コンポジション」 <東京・銀座>
2005
  • 個展/海シリーズ「海翔〜やがて、海の聲が聞こえてくる〜」 <横須賀市・記念艦三笠>
2006
  • 個展/墨アート「暁光」 <赤坂・鏡花>
  • 個展/墨アート展「宙響(ひびく)山海空の詩」 <銀座・松坂屋>
2007
  • 個展/「宙響」イオン三光 <大分県中津市>
  • ペルー マチュピチュにて制作
  • 恵比寿ガーデンプレイス13周年記念イベント出演
  • 京都貴船神社能楽堂 「龍船閣」奉納
2008
  • テレビ東京「開運なんでも鑑定団」出演
  • 個展/「新春展—風吹き天光る—」 <銀座・ギャラリー心美>
  • ニュージーランドにて制作
  • グアムにて制作
2009
  • オーストラリアにて制作
  • 個展/「KAZAMICHI風道 山海風の詩」 <銀座・松屋>
  • 八ヶ岳アウトレットモール内 柏木白光墨アート「ギャラリー光」オープン
2010
  • 二人展/「流動」柏木白光・畑辺博子(陶芸家) <銀座・大黒屋ギャラリー>
2011
  • 美智子皇后陛下御歌揮毫 <沖縄県・護国神社>
  • 東日本大震災復興プロジェクト「命煌(いのちきらめく)」設立
  • 個展/「東日本大震災復興プロジェクト 命煌」<銀座・ギャラリー林>
2012
  • ジャパンフェスティバル出演 <ニュージーランド・ウェリントン>
  • 震災復興ワークショップ開催 <ニュージーランド・クライストチャーチ>
2013
  • 第11回翔夢 <宮城県塩竈市 塩竃神社にて展示>
  • BS朝日「いのちを語る」出演
2014
  • 個展/墨アート展「天と地 ~熊野へ捧げる書巡礼~」<新宿・京王百貨店>
2015
  • 個展/墨アート展「天と地 ~伊勢から熊野へ書巡礼~(三重県展)」<三重県伊勢市・伊勢市観光文化会館>
  • 個展/墨アート展「天と地 ~伊勢から熊野へ書巡礼~(和歌山県展)」<和歌山県田辺市・熊野本宮館>
  • 音楽劇「陰陽師鉄輪恋愛輪舞曲(かなわぬこいおにの ロンド)」出演<東京都板橋区・武王山安養院>
  • 武王山安養院瑠璃光堂「薬師瑠璃光如来本願功徳経」金字8000文字奉納
2016
  • 個展/墨アート展「天と地 ~伊勢から熊野へ書巡礼 柏木白光展~」<東京日本橋・三重テラス>
  • 大和神社(奈良県天理市)「大和」奉納
  • 広峯神社(兵庫県姫路市)作品奉納
  • 個展/墨アート展「聖地書巡礼 天と地 書家 柏木白光展」<東京都文京区・護国寺>
2017
  • 復興支援コンサート「「忘れない福島 命煌(いのちきらめく)」出演。水谷修、泉谷しげる、宇崎竜童、阿木燿子、さだまさし、三宝会と共演 <福島県郡山市・郡山市文化センター>
2018
  • 個展/墨アート展「惠百福 たくさんのしあわせ」 <長崎市・ピースミュージアム>
  • 熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社に「円座石(わろうだいし)」を奉納
  • 熊野本宮大社(和歌山県田辺市)「八咫の火祭り」で「斎魂」を揮毫
  • 第20回「日本の心」国際音楽フェスティバル「陰陽師鉄輪恋愛輪舞曲」ロシア公演に出演 <モスクワ・ラフマニノフホール>
  • 国際交流基金の協力でモスクワ市民を対象とした書道体験のワークショップを開催 <モスクワ>
2019
  • 個展/墨アート展「神々のほほえみ 海と山と空と」 <三重県伊勢市・賓日館>
  • 個展/墨アート展「書家 柏木白光 世界の聖地を巡る」 <大阪・阪急うめだ本店 阪急うめだギャラリー>
2020
  • 四国水族館の特別展示「龍宮の景」で四国にまつわる神々と四国八十八ヶ所霊場をテーマにした書の世界を創作 <香川県宇多津町>
2021
  • ロックハート城に常設の展示スペースを開設 <群馬県高山村>
  • 高千穂神社の境内案内板を揮毫 <宮崎県高千穂町>
2022
  • 沖縄県立博物館・美術館で開催の展覧会「悠久のシルクロード展~古代エジプトからアジア、そして日本へと繋がる歴史と文化の道~」の題字を揮毫 <沖縄県那覇市>
  • 伊勢修養団道場の看板を揮毫 <三重県伊勢市>
  • 春⽇⼤社での制作を最後に、12年間に及ぶ「天と地」シリーズの制作を完了
2023
  • 個展「天と地 熊野古道をめぐる書巡礼」〈三重県伊勢市・賓日館〉
  • 作品集「天と地 熊野古道をめぐる書巡礼」(冨山房インターナショナル) を出版
  • 賓日館(国指定重要文化財)〈三重県伊勢市〉正門の看板を揮毫
  • 那智山青岸渡寺〈和歌山県那智勝浦町〉 行者堂の扁額(看板)を揮毫
2024
  • 橿原神宮<奈良県橿原市>作品「光」奉納
  • 明治天皇と昭憲皇太后の御歌、合わせて10⾸を揮毫し、明治神宮<東京都渋⾕区>奉納
  • 個展「天と地熊野古道をめぐる書巡礼」(「紀伊⼭地の霊場と参詣道」 世界遺産登録20周年記念展覧会 )<和歌⼭県⽥辺市・熊野本宮館>