東京新聞 2014年1月9日
熊野古道で墨アート 新宿

独自の作風「墨アート」で知られる女性書道家、柏木白光さんが5年かけて世界遺産、熊野古道で作り上げた作品群の展覧会「天と地・熊野へささげる書巡礼」が9日から新宿区の京王百貨店新宿店六階ギャラリーで開かれる。

大分県出身の柏木さんは、30代で毎日書道展グランプリを受賞。世界を舞台に活動する墨アーティストとして知られる。書に自らの詩や絵画を書き込み、書道の枠に納まらない作品を次々に生み出してきた。

今回は、聖地として知られる熊野三山を縫うように走る熊野古道で作品づくりに取り組み、2009年から和歌山、奈良、三重など55カ所を訪れ、各地で制作した。

会場にはびょうぶ、大小作品、陶芸の合計82点が柏木さんの足跡通りに展示されている。柏木さんは、「深い緑、あふれる水。これほど素晴らしい信仰の地があるのか、と感動した。熊野古道で私が何を感じたのか、一緒に旅をしてほしい」と話している。

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